斜め上からナスコ

言わなくてもいいことを言いたい

理屈なしで人を好きになっていい年齢じゃねーよ!

今週のお題「2020年上半期」

 

 

あっという間に今年も折り返しだねと、ここのところしょっちゅうそんな会話をしてるけど、よくよく考えてみれば今年の上半期は異様に長かった。コロナ騒ぎで突然新しい生活スタイルが始まり、慣れないことだらけでメンタルもクタクタになり、とにかくイレギュラーなことがあり過ぎた半年だったからかもしれない。仕事が休業になっていた4月が、もう大昔のように感じる。ここ3ヶ月を切り取っても本当に長かったけど、さらに3ヶ月前となると、もはやどんな暮らしをしていたかも忘れてしまった。

 

 

わたしは誕生日が1月なので、1年の半分が終わるということは、現年齢の半分も終わったということになる。つまり24歳でいられるのも、あと半年。半年後には、25歳になってるのかと思うとちょっと立ちくらみがしそうになる。23歳から24歳になる時も、その年齢の幅は体感としてかなり大きかったけど、個人的には24歳から25歳になる時のほうが、そのラインを跨いだ時に踏み越えるものや過ぎ去っていくものが圧倒的に多い気がしている。

 

 

24歳という年齢は不思議なもので、数字だけを見ると「なーんだ、わたしってまだ24か!まだまだ若いじゃーん!人生これからー!」とか浮かれてしまう。かと思えば、一方では内面の自分のあまりの幼さに気づいて「待って、わたしって24なの?え?世の中の24ってみんなこんな感じ?24ってもっと大人じゃない?大丈夫?え?え?14の間違いじゃなくて?」みたいな感情になったりもする。

 

 

上半期といえば、わたしは24歳になりたての頃、ある男性から告白された。長い長い半年が経った今となってはもう記憶が霞のようになっているが、確かにこれは妄想ではなくリアルに起きたことである。信じてほしい。でも正直、この記憶はなるべく消し去りたい、良い思い出とは程遠い出来事だった。

 

 

その男性とは昨年知り合った。友達の友達みたいな感じで、みんなで出かける時にメンバーの中にいる程度の関係性だった。穏やかで落ち着いた雰囲気があり、お世辞にもイケメンとは言えないが、服装には気を遣っていていつも小洒落れた感じでキメている。決して悪い人ではない。ただし大きすぎる不安要素があった。一つは「自称面食い」を公言しているということ、二つ目は、それでいて年齢が39歳ということだ。

 

 

面食いを自称する人間をわたしは基本的に信用していない。それが男だろうと女だろうと。そんなの正直「わたしは見た目で良し悪しを判断することしかできない馬鹿です」とアピールしてるようなものだろう。そりゃあ誰だって容姿の美しい人に魅力を感じるものだけど、芸能人とかアイドルの話ではなくて、リアルに人を好きになる要素としての話だったら、最終的に顔だけじゃないでしょ。なんてわざわざ口に出して言うのもばかばかしいけど。まぁ本当に顔だけで結婚相手を決める人もこの世の中にはいるだろうから、いろんな人の価値観を尊重したいとは思うけど、わたし個人としてはお友達に選びにくい種類の人々かなと。※つーか面食いを自称してる当人がお世辞にも「良い面」ではない場合、本当にその発言の真意を疑う。鏡をお持ちしましょうか?と言いたい。申し訳ないけど。

 

 

話を戻そう。彼、つまり自称面食い男(39)は、知り合った当初から真剣に付き合える彼女が欲しい様子だった。よくつるんでいるメンバーの中で狙い目の女子(もちろん美女)がいたのだが、彼女が昨年末に電撃婚をしてしまった。そこで一瞬の傷心の後、即座の「推し替え」ということで、二番煎じのわたしのところに話が回ってきた。簡単に説明するとそういう話だ。(江戸時代の将軍家のやり方かな?)二番煎じといっても、電撃婚の美女とわたしとでは見た目も性格も全くタイプが違う。だから何が決め手なのかも全く理解できないし、そもそも切り替え早すぎだろーがってとこでも引っかかるし、もはや自分の許容ゾーンに入る顔をした若い女に手当たり次第に声を掛けているとしか思えず、とにかくドン引きしたわたしであった。

 

 

問題なのは、これが22とかのお年頃の男の子だったらまぁ若気の至りだねとか思えるが、四十手前にしたいい大人がそういうことを平気でしちゃうことである。俄然引く。PULL。ドンPULL。お疲れ様でした。今まで何して生きてきたのォ?とケタケタ笑いながら聞いてやりたい。

 

 

手当たり次第に声を掛けられたんだな、わたしなんてちょろいと思われてるんだな、と自覚しなければならない瞬間は、その相手がどんな馬鹿であっても多少傷つく。自尊心というものが傷つく。この気持ちを分かってくれる女子はたくさんいると思う。しかも、わたしがお断りしたことが何故か彼にとっては意外なことだったようで、「アレ?おかしいな?」みたいな顔で何度も食い下がられ、しまいには「とりあえず3ヶ月だけでいいから付き合ってから決めない?」とか訳の分からない提案までされて、は?3ヶ月ってなんだ?トライアルか?お前はGabaか?それともECCか?どっちなんだ?お?と喉まで出かかっていたけどなんとか飲み込んだわたしを褒めて欲しい。人の気持ちをなんだと思っているんだろう。

 

 

わたしは確かに彼に親切に接していた。でもそれはもちろん人として最低限のことをしていただけで、友達として当たり前の接し方をしていたまでのことで、好意を寄せているような言動をした覚えは一切ない。でも確かにわたしは誰にでも愛想良くしてしまうタイプでもある。昔からそうだ。そうしていないと不安なのだ。だから簡単にイケると思われてしまったのかもしれない。わたしにも責任はあるかもしれない。

 

 

わたしの一体どこが良かったのか、本当に答えられるのか知りたかったので試しに聞いてみた。「顔」とか即答されたらもはや呆れ返って笑いだすところだったけど、さすがにそこまでアホではないらしい。良いところを見せたい女子の前でさすがに面食いアピールはしないだろう。ところがどっこい、予想してない方向に振り切ったアホな答えが返ってきた。

 

「うーんなんていうか、うまく言えないんだけど、好きって理屈じゃないじゃん?

 

聞いた瞬間は、わ〜この人もしかして恋愛指南本とか読み込んできてるタイプ?もしくは学園ドラマの見過ぎ?テラスハウスに出てくるチャラ男の方がまだまともなこと言えそう〜とか思っていた。が、後からジワジワと一種の怒りに近い感情が込み上げてきて、その感情の正体は「もう理屈なしで人を好きになっていい年齢じゃねーよ!!!」だった。ただ大好きだから♡ってそれだけの理由で、いわゆる勢いで付き合えるのってもう20代までじゃない?結婚考えるくらい真剣に彼女探してる39の男が相手の好きなところのひとつもちゃんと言えないで、フィーリングで相手選んで良いわけがなくない?遊びのつもりじゃないなら理性を働かせろ理性を!!現実と向き合え!!つーかその歳になって頭ワシャワシャ掻きながらそのセリフ言って許されるのキムタクだけだから覚えといて?!?!

 

 

でも、冷静に考えたら結局理由なんて「見た目と年齢」しかないんだから答えられないのは当然だった。そもそもわたしたちはあまり知り合ってもいなくて、彼はわたしという人間についてまだほとんど知らないのだ。どうしてもっと人間の内面を知って、友達だろうと恋人だろうと、もっと深いところで繋がろうとしないのだろう。その辺の価値観も全く違う。もう正直、可哀想になってきた。あの人、この先結婚できるのかな。

 

 

 

とまぁ、そんなことがあった今年の初め。そのあとコロナ騒ぎになって彼と会う機会もなくなったので、それ以来話していない。24にしては遅いけど、世の中にはいろんな人がいるといういい勉強になった。そしてわたしはもうちょっと自分の意志をはっきり持った人になりたいと思う。

 

 

24歳と39歳、その差15歳。もし15歳も年上の人と付き合ったりしたらどんな感じなんだろうとか思った。数字では15歳離れていても、精神年齢が文字通り15歳差とは限らないよね・・・

 

とか考えながらニュースを見ていたら、アンジャッシュ渡部と佐々木希の歳の差が15だった。

 

 

 

おしまい