斜め上からナスコ

言わなくてもいいことを言いたい

春日的人間

 

 

まじでこれは個人的な解釈なんで、若林さんが本当にそういう感情で話してるかは分からないけど、オードリーの関係性を見ていて私がいつも感じること。

 

 

アメトークのベストシーン18連発にもランクインしてたように、「若林→春日へ常日頃から溜まってる言いたいことをぶつける」みたいなシーンってテレビだけじゃなくラジオとかネットのインタビュー記事とかでもあるんだけど、どの内容もまじでわかりみが深いのね。個人的に。

 

 

若林さん的には、自分はツッコミという立場上安易にボケられないけれど、本当はボケたくてボケたくてゲボ吐きそうになってる時がある。それなのに、いくらボケても許されるはずの(っていうか本来ボケることしか許されないはずの)春日が横でしれっとフツーのことをフツーの温度で言ってるのを見て、ぶっとばしたくなる若林さん。

 

 

プライベートの春日が、メガネかけてマスクしてフード被って歩いてるのを見て「存在自体が面白いんだから、お前みたいな奴がオンオフ切り替えんな」とキレる若林さん。

 

 

「なんなんだよ、お前は常に俺の理想から見事に離脱してくれるなぁ!!(怒)」と言わんばかりのその感情、なぜだかめちゃくちゃわかる気がする・・・。俺が持ってないものを持ってるお前が、俺はこんなに羨ましいのに無駄にすんなよ!宝腐らしてんじゃねーよ!期待に添えよ馬鹿!こっちは一人でこんなにモヤモヤしてんのに、なんでお前はそんなに清々しい顔してんだよ!気にしない者勝ちかよ!?っていう、このフラストレーションっていうの!?

 

 

でもこの感情って、別に見下してるとか上から評価してるわけじゃないと思うんだよね。なんというか。認めてるが故のもどかしさというか、期待値高いが故の遣る瀬無さというか。頑張ればできるんだから頑張れよ!っていう気持ちが根底にあるんじゃないかと思う。求めてるのよ。見限ってないのよ。諦めてないのよ。むしろ期待してんのよ!!理想でいてほしいのよ!!!お前にマジで本気出されたらこっちは余裕で負けること分かってる。でもお前は、いくら言われても本気なんて出さなくて、いくらけちょんけちょんに言われても痛くも痒くもないみたいで、それが余計に腹が立って、響けよ馬鹿!って気持ちで言い続けるんだよ!!!

 

 

 

春日みたいな人っているじゃん。何にも考えてないことになんの罪悪感もない人っていうか。どんな局面においてもマイペース&マイ理念を貫くことに焦りや恐怖を感じない人。悪気なんて1ミリもなくて100%純粋な意味で自分を中心に世界が回ってる人。まぁこっちが考え過ぎなところもあるんだろうけど。こっちが考えすぎてるあまり、逆にあんまり考えてない人のことが無性に目についちゃうだけなんだけど。それなのに奴は私にないものを沢山持ってて、なぜか到底 同じ土俵には立てないような気がする存在、っていうのかな。何も頑張ってないアイツはうまくいってて、絶対アイツより努力してる自分はソコソコで。損してる気分になるっていうか。そりゃアイツが天才ならばこっちだって諦めもつくけれど、アイツって天才ではないから。「天才じゃないのに堂々と天才っぽい振る舞いをすることに躊躇も罪悪感もない人」なだけだから。まぁ、ある意味 天才なのかもしれないけど。狙ってやってるのかと疑うほどの鈍さとかイタさみたいなものを小馬鹿にすることでちょっとした優越感みたいなものを感じてるけど、「コイツに比べたら自分って賢い」と思ってる自分ってなかなかレベル低くね?とかも思ったりして、もう何が正常なのかわからなくなる。結局、「俺だってお前みたいになれるもんならなりたかったわ!」って叫びたくなる。

 

そういう存在って、なんか知らないけど、無性に気になるんだよね。言動一つ一つに茶々いれたくなるっていうか。そんなのいちいち拾ってること自体、その人に翻弄されてるだけなんだけど、無論その人には翻弄させてやろうなんていう魂胆は1ミリもないんだけど(だから余計につっかかりたくなる)なぜか不本意にも自分から泥沼に踏み込んでいってしまい、勝手に泥だらけになってモヤモヤするっていうパターン。

 

 

そういう春日みたいな人間に出会ったとき、私は何の捻りもないけど「あ、この人、春日だ」って思うようにしてて。案の定そいつに翻弄される自分を「若林」と呼ぶようにしてる。その「春日」の言うことなすこと全てに、いちいち心の中で「若林」らしくツッコミを入れてる。もちろん「春日」は私にそんなこと思われてるなんて想像だにしてないだろうし、そもそも私にどう思われててもあまり気にならないだろう。鈍感すぎるのか、それとも他人の評価なんぞ気にならないのか、はたまた何らかの理由でもう他人の評価を一切気にしないことにしたのか知らないけれど、とにかく「春日」は私のことなんか鼻にもかけてないことを感じるとそれはもうますますツッコミたくてしょうがなくなる。本当に「若林」は損な人間だなぁと思う。

 

悔しくてしょうがないけれど「春日的人間」はこの世から絶対にいなくならず、仮に彼らのいない世界があったとしても、たぶんそこはあまり面白くない。皮肉なことに「若林的人間」は、彼らに生かされているのだ。