夕方 公園を通りかかったら、子供たちが何人かで遊んでいて、「ねぇねぇ!歩き駅伝しようよ!」とかいう意味不明なことを叫んでいました。箱根駅伝の影響なんだろうけど、いやいや歩いたらもうそれはもはや駅伝じゃないから。ツッコミどころ満載な発言なのに、他の子たちはそれに引っかかることもなく。子供っておもしろいですよね。そういう意味不明なところが可愛いですよね。
子供の時、母親に「ねぇ、わたしの特技ってなんだと思う?」と尋ねたところ、「そうねぇ、一人遊びかしらね」と言われて目が点になったナスコです。わたしは子供の頃「自分は普通中の普通だ」と思い込んでいました。でも今 思い返すと母の言いたかったこともよく分かる気がします。はたから見ると相当ヤバめな子だったんじゃないかなぁと、ちょっとゾッとするときがあります。
うちの母はフィギュアスケートを観るのが好きだったので、テレビで放送していると大抵 観ていました。安藤美姫がジャンプする姿に虜になった小学生のわたしは、さっそく和室の畳の上で再現。父に「なにやってるの」と呆れられました。まぁそこまでは誰もがやるようなことかもしれません。しかしナスコ(当時9歳)はそれだけでは飽き足らず・・・翌日から「学校の床は全部スケートリンク」という謎のルールを自分に課しはじめます。上履きはスケート靴。履き替えた時からそこは氷上。気をぬくと滑って転ぶわよ!いいえ、わたしはプロスケーター。転ぶなんてヘマはしないわ。長い廊下をスルスルと滑り教室へ。ごきげんよう。氷の申し子たち。みんな今日も元気そうね。教室の床ももちろん氷。おっと危ない。椅子に座る時が意外と危険なの。
というように・・・。しかも一人で。一人でこんなことをやってましたから・・・。学校の廊下を優雅に滑るようにして歩く女児。一人で。ニヤニヤしながら。時に真剣な眼差しで。怪しすぎる。
他にも影響されたものがあります。わたしが小学5年くらいの時にどハマりした小説、「ドリームファーム物語 ペガサスの翼」。都会に住む小学生の女の子が(いじめか何かが原因で)都会を離れて、両親の知り合いが運営している田舎の牧場を手伝いながら暮らしていく、みたいなお話なんですけど。ペガサスの翼というくらいだからわかるかと思いますが、ヒロインが馬の世話をしながらいろんなことを学んで成長していく物語なんです。これに完全に影響されて、馬が欲しくなりました。とはいえわたしは都会を離れて牧場に入るいわれはありませんから、到底 叶いもしない夢です。そこでわたしは考えました。わたしにとっての馬とは何か?そう、自転車です。
ということでその日から自宅マンションの駐輪場は、馬舎です。日曜日の朝、階下へ降りていくと、馬舎にはたくさんの馬が。おはよう、ハナコ。おはよう、コースケ。おはよう、キタサンブラック。わたしのお気に入りは、ピンクのリボンが耳にくくってあるあの子。名前はサクラ。まずはよく撫でてやる(サドルを拭く)。そして朝ごはんをあげましょう(タイヤに空気を入れる)。準備ができたら出発よ!今日の行き先は図書館!そう、いい子。さぁ走って!(漕ぐ)
とばかりに・・・。これまた一人で・・・。怖。
てか調べてみたら出てきた。懐かしすぎてちょっと感動。上、中、下とあります。
ドリームファーム物語 ペガサスの翼(上) (講談社青い鳥文庫)
- 作者: 倉橋燿子,佐竹美保
- 出版社/メーカー: 講談社
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久しぶりに読みたくなってしまった。図書館行ってこようかな。馬に乗って。
とまぁ、そういう感じでわたしは赤毛のアン並みの空想少女だったのです。
そういえばこの間、熱いお味噌汁を飲んだら舌に沁みたんですよね。あれ、なんだっけ。わたし、いつのまにか舌を火傷していたのだっけと思ったら思い出しました。・・・そうだ。一昨日だ。職場でコン詰めてPCに向かっていたら、横から差し出されたマグカップを思い出す。カフェオレの香りが湯気に乗って運ばれてきます。ふと顔を上げて思わずドキリ、マグカップを差し出してくれていたのはずっと気になっているあのセンパイでした。
「ちょっと休んだら?」
ありがとうございます、とマグカップを受け取り、両手で包むとホッとする温かさ。何にそんなに必死になっているの?とわたしのPCを覗き込むセンパイの横顔にドギマギしながら、淹れてもらったカフェオレが嬉しくて早く飲みたくて、口をつけたら案外熱かったのです。そうか、それで舌を火傷したんだった。舌の火傷って痛いけど、こればっかりは嬉しい痛み・・・
っていう妄想をしてました。わたしはいったい何を長々と読ませてるんでしょう。うんざりした方、すみません。お詫び申し上げます。読者登録解除していただいてかまいません。
本当は何で火傷したかを白状しますと、前の日にも熱い味噌汁を飲んだからです。そして次の日にまた同じことを繰り返していただけのただの馬鹿です。単純な話です。そしてわたしは全く学習しない生物です。
しかし人というのはいつの時点で、微笑ましい空想少女から、気持ち悪い妄想女へと変貌を遂げてしまうのでしょうか。「ペガサスに乗って空を飛ぶことに想いを馳せる純粋無垢な女の子」と、「キタサンブラックに小銭を賭けて億万長者になることを夢見る薄汚いオッサン」くらいの差があることは否めません。どちらも無謀な夢であることには違いないのですが、なにかが違います・・・一体なにが違うのか。そのことについてこれから1年間 考え続けていきたいと思います(嘘です)